ラムネはプレッシャーに強いがすぐ溶ける~愛菓子案内人 VOL011

今回の『愛菓子案内人』は、ラムネの話です。

ラムネには口に入れるとすぐ溶けるやわらかいラムネと、タブレット菓子とも呼ばれる薬の錠剤のように固いラムネの二種類があります。

原料は同じですが、作り方で口溶けが変わるって知ってましたか?
さてさて、その製法とは?


これはいわゆる、打ち菓子と言いましてですね、

人間がラムネの機械をクッと絞める。
落雁と同じで人間が絞めるとラムネのゆるさになります。

これを機械で締める硬いのになります。

これは錠菓といいます。こっちは大手のメーカーさんが一杯作っていますよ。
フリスクとかですね。

あれ、ええかっこしてちょいちょいっと食べていますけども、実はラムネを食べているんですよ。

二種類のラムネ食感としてはこっちの(手で締めた)方が絶対やわらかい。

原料はグラニュー糖とコーンスターチと重曹なのでシュワシュワ感があります。
食べたら口の中で溶けます。

でもこいつ(固いラムネ)は口の中に入れても溶けません。
口の中に入れて溶けないラムネ、口の中に入れるとスッと溶けるラムネ。
口の中で溶ける方が絶対美味しい、と僕は思います。

人間が絞めてますんで絞め具合とかも熟練の技が要りますし。

私が知る限りでは名古屋のカクダイ製菓さんと、大阪の島田製菓さん、それから尼崎の岸田さん。
たぶんこの三社くらいしかないと僕は思うんですけどね。

手作業で締めたラムネ。
どれくらいの力で締めたらおいしくできあがるかが熟練の技なんですね。

熟練の職人がどんどん少なくなってきている今日この頃。

もしかしたら手締めのラムネ、近い将来食べられなくなってしまうかもしれません。

そう言えば、タブレット菓子の元祖「カルミン」が2015年3月末で生産終了になってしまいました。

大正10年(1921年)発売、ハッカ味のタブレット菓子で、水色の包装紙、赤・黄色の文字で「カルミン」と書かれたパッケージ、カルシウムが入っていることから「カルミン」の名がつけられた超ロングセラー商品でした。

「カルミン」と聞いて、味が思い浮かぶ方も少なくないと思います。

でも手締めのラムネはまだ間に合います!
本当においしいラムネで、貴店のお客様に感動を!

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