ところ変われば品変わる。端午の節句お菓子めぐり
端午の節句は中国から
端午の節句は、奈良時代に中国より伝わり江戸時代には日本全国で行われるようになりました。
端午の節句で定番の「かしわ餅」。しかし伝来元の中国にはかしわ餅を食べる習慣はなく、日本独自の文化と言ってよいものです。
かしわ餅で祝うのは江戸商人の発案?
新芽が出ないと古い葉が落ちないというかしわの葉は「子孫繁栄」の象徴として、かしわの葉で餅をくるんだ『柏餅』は縁起ものとして定着していますが、実は、江戸周辺以外では、かしわの葉でなく昔からサルトリイバラや朴の木、肉桂の葉を使っていました。
サルトリイバラは山地に多い木で、平野部の多い江戸では育たないため、かしわの葉で代用せざるを得なかったのです。
また、かしわは針葉樹の「柏」ではなく、ブナ科の「槲」(かしわ)。
しかし、香りや味はサルトリイバラのほうが良く、江戸の商人が「かしわの葉は、新芽が育つまでは古い葉が落ちない」ことに目をつけて、子孫繁栄の縁起物として広めたというのが定説になっています。
また、地域によって独特なお菓子を食べるところもあります。
ところ変われば品変わる。全国の端午節句お菓子
北海道、青森県下北半島のべこ餅
もち粉の入った上新粉と砂糖を練って木の葉の形に仕上げたもので、白い部分は白砂糖、茶色の部分は黒砂糖で作ります。茶色ではなく緑色のものもあり、こちらはヨモギを混ぜています。
通常のおやつとして通年でも販売されていますが、端午の節句、お盆などの時期にだけ作る菓子店もあります。
木の葉の形をしたものが大半ですが、梅や桃、ふくら雀の形にしたもの、千歳ではフクロウや栗、ひょうたん、花などさまざまな形に抜いたものもあります。
また、函館や青森では白い生地と黒い生地をうずまき状にして切り分けた「すあま」が主流で、マグロで有名な漁港大間市では「大物になれ」との願いを込めて「くじら餅」と呼んでいます。
「べこ餅」の名前の由来は?
「べこ餅」の名前の由来を地元の菓子店などによると、
・白と黒の配色が牛(ベコ)の柄に似ているから。
・生地をまとめて切る前の形が牛の背中に似ているから。
・黒糖を混ぜた部分がべっこうの色に似ているので「べっ甲餅」から変化した。
・米粉(べいこ)で作った餅「べいこ餅」が変化した。
という答え。
山形県・秋田南部の『笹巻き』・会津の『ひし巻き』
庄内地方では、端午の節句には、餅米を笹の葉で三角形に包んでい草で縛りこれを30分~40分ほど蒸した『笹巻き』をきな粉や黒蜜をかけていただきます。
福島県の喜多方では『ひし巻き』と呼ばれています。
米どころの新潟県は笹団子、笹餅
端午の節句のお菓子でしたが、新潟名物として通年で作られるようになり、お土産としても人気です。
よもぎを練り込んだ餅を皮にして餡を包み込み、熊笹の葉に包んで蒸したもので、上杉謙信が軍の兵糧食として考案したという伝承もあります。
高知県のしば餅、島根県のかたら餅
かしわの葉の代わりにシバ(サルトリイバラ)の葉で包んでいることから「しば餅」。
島根県では、このサルトリイバラをカタラと呼んでいるので「かたら餅」。
西日本ではこのサルトリイバラで包んだ「かしわ餅」が一般的でした。現在は輸入したかしわ(槲)の葉を利用しているところが多くなっているようです。
長崎県では超リアルで美しい鯉菓子
急流を逆のぼり、龍に姿を変える出世の象徴として親しまれてきた鯉が、そのまま祝菓子になったのが長崎の「鯉菓子」。
約25cmから30cmの大きな鯉のお菓子で、餅で餡を包み、木枠で鯉の形にして彩色。最後に寒天を塗ってテカリを出しています。
うろこの具合や光り具合、持った時の重さなどもまるで本物のような質感です。
一般的には筒切りのように2~3cmの輪切りにしていただきます。
九州南部のあくまき
鹿児島、宮崎などの九州南部では、島津義弘公が関ヶ原の戦いの時に兵糧食として考案としたと言われる「あくまき」で端午の節句を祝います。
孟宗竹の皮で包んだ餅米をシュロで結び、水に竹を燃やした灰を入れた灰汁水で3時間ほど煮込んで作ります。
きな粉、砂糖、黒砂糖などをつけていただきます。
こどもの日 正氣屋製菓おすすめのお菓子
正氣屋製菓では、御社のイベント企画に合わせてお菓子のご提案を差し上げております。
こどもの日スティックゼリー 3本 賞味期限 90日 |
丸籠入り端午の節句 7個 賞味期限 90日 |
吸盤付ミニ鯉のぼり 7g 賞味期限 720日 |
吸盤付ミニ鯉のぼり 7g 賞味期限 720日 |
鯉のぼり 7g 賞味期限 360日 |
こいのぼりボーロ 60g 賞味期限 180日 |